浮気調査を主とした行動調査では、探偵は尾行や張り込みなどの手法により情報収集をします。調査対象者に怪しまれずに尾行を行うためには、さまざまな工夫が必要です。ここでは、調査の際に着用する服装の選び方や注意点についてご紹介します。
目次
探偵の服装選びの基本
探偵の服装の基本は「周囲に自然に溶け込むこと」です。探偵らしい服装というものはなく、特別な変装をしていることもほとんどありません。そもそも、調査対象者にとって探偵はただの「知らない人」です。しかし、長時間・長期間の調査を行う場合には、顔を覚えられる可能性が高くなります。
調査対象者や周囲の人に怪しまれないためには、視界に入っても注目されにくい格好をする必要があります。黒、グレー、ベージュなどを基本とした落ち着いた色合いでシンプルなデザインの服装を選択します。依頼に応じてすぐに調査を開始できるよう、日頃からその点を意識した洋服を着ている探偵もいます。
調査場所に応じた服装
調査を行う場所や時間帯によって、求められる服装は大きく変わります。例えば、街中や住宅街で尾行調査を行う場合は、デニムパンツにTシャツやパーカーなどのカジュアルな服装が適しています。スニーカーを履くことで、活動しやすく、移動の際の足音を静かにすることができます。
一方、フォーマルな集まりやオフィス街での調査を行う場合、スーツやビジネスカジュアルな服装が適しています。ダークネイビーやグレーのスーツに定番の色柄のネクタイを合わせます。長時間の調査が見込まれる場合には、ビジネスシューズ風のスニーカーを選択することもあります。
アウトドアでの調査の場合には、動きやすく汚れに強い服装や、山道でも歩きやすいスニーカー、トレッキングシューズが適しているでしょう。周囲の人と同じような服装を心がけることで、違和感を持たれずに調査を行うことができます。
夜間の調査に適した服装
夜間は暗くなるため、特に色選びが重要です。基本的には、視界に入った時に目立たないよう、黒やダークグレーなどの暗い色合いの服を選びます。また、光を反射しないマットな素材を選ぶと、ライトに照らされても目立ちにくくなります。加えて、人通りが少ない住宅街やビル内のように靴音が響く場所では、スニーカーなど静音性のある靴を履きます。
夜間は気温が下がることを考慮し、薄手のアウターや重ね着を工夫して着用します。特に、屋外で張り込みを行う可能性がある場合は、軽量な防寒着や防寒グッズを準備します。上着や帽子を脱ぎ着することで、印象を変える効果も期待できます。
靴の選び方のポイント
探偵は調査中に長時間歩いたり走ったりすることが多いため、足に負担をかけない靴が理想です。また、靴音が響くと調査対象者に気づかれる可能性があるため、静音性も重視します。靴底が柔らかく、足音を抑える効果がある靴が望ましいです。それから、靴のデザインも考慮します。シンプルで地味なデザインの靴を選ぶことで、目立たずに行動することができます。
探偵が避けるべき服装のポイント
調査中の服装は基本的には自由ですが、調査対象者や周囲の人に覚えられるような服装は避けるべきでしょう。目立つ色やデザインの服は注目を集めてしまい、調査対象者に怪しまれる要因となる可能性があります。状況に適した服装を選ぶことが大切です。
奇抜なファッション
尾行の発覚を避けるためには、注目を集めるような服装は避けるべきです。奇抜なデザインや派手な色使い、大きくロゴが入った服などは注意を向けさせる要因となり、強い印象を残してしまう可能性があります。調査対象者に自分の存在を覚えられると、その後の調査がスムーズに進まないばかりか、思わぬトラブルを引き起こす恐れもあります。シンプルで自然な服装を選ぶことが重要です。
単色・モノトーン
単色や白黒のみのモノトーンの服装は、シンプルな印象を与える反面、リスクも伴います。特に活気のある場所や季節、時間帯によっては、モノトーンの服装が不自然に映ることもあります。例えば、真夏の公園で黒一色の服装をするなどは周囲から浮いて目を引きやすいため、避けた方が無難でしょう。
目立つアクセサリー
探偵が調査を行うときは、目立つアクセサリーは避け、装飾品は最小限に抑えます。例えば、大きなネックレスや指輪、派手な腕時計などは注意を引く原因となります。携帯電話やカメラを調査機器として使用する際にも、目立たない色やデザインのものを選びます。
探偵が利用する小道具
探偵が行う調査では、長時間の尾行や張り込みを行うことが多いため、調査対象者に顔を覚えられないことが重要です。特に浮気調査では、調査対象者や浮気相手の警戒心が強い場合が多く、「また同じ人がいる」と気づいて怪しまれてしまう可能性があります。調査を成功させるため、探偵は小道具の使用により印象を変える工夫をしています。
メガネ・サングラス
メガネやサングラスは、顔の印象を変化させるとともに視線を隠す効果があります。特徴的なデザインのメガネやサングラスは避け、シンプルなデザインや落ち着いた色味のものを選択します。サングラスは目元を完全に隠すことができ、屋外での調査に便利ですが、場所や状況によっては目立ってしまうため注意が必要です。
帽子
帽子は髪型や髪色を隠し、全体の印象を大きく変化させることができます。つば付きの帽子であれば顔に影ができ、顔の印象が残りにくくなるメリットもあります。シンプルかつ服装に合わせたタイプのものを選択し、TPOに合わせて着用します。
マスク
マスクは簡単に顔の半分を隠せるため、非常に便利なアイテムです。年間を通してさまざまな理由でマスクを着用する人が増えたため、周囲から浮く心配もないでしょう。白色を基本として、色付きのマスクを使用することで印象を変化させることもできます。
ジャンパー・上着
ジャンパーや上着を使用する際は、季節や天候に応じたものを選びます。寒い季節には、保温性の高いダウンジャケットやウィンドブレーカーが適しています。一方、暑い季節には通気性のある素材の軽い上着が望ましいでしょう。調査時に着用する上着を選ぶ際は、機能性も考慮します。ポケットが多い上着を選ぶと、小道具を携帯しやすくなり便利です。
まとめ
探偵にとって、服装は調査を円滑に行うための一要素です。調査対象者や周囲の人から不審に思われずに調査を行うためには、周囲に溶け込むことが重要です。TPOを重視し、印象に残りにくい服装を選択します。
また、快適に動ける服装を選ぶことも大切です。長時間の調査に対応するためには、動きやすく疲れにくいもの、季節や天候に合っているものを選択する必要があります。より良い結果を得られるよう、探偵は状況に応じた服装や小道具を準備して調査環境を整えています。