配偶者の行動や言動に変化を感じたとき、「不倫」の可能性が頭をよぎることがあります。疑いだけで決めつけるのは危険ですが、かといって何もせずモヤモヤを抱え続けるのも辛いものです。不倫が事実かどうかを見極めるには、やはり証拠が必要になります。不倫が事実だった場合には、慰謝料請求や離婚を考える人も少なくないでしょう。
では、具体的にどんなものが不倫の証拠になるのでしょうか?ここでは、不倫を証明するカギとなる証拠の種類や有効性、証拠を収集する際の注意点についてお伝えします。不安を解消したい方、真相を知って次のステップに進みたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
不倫の証拠の重要性
不倫の証拠は「事実確認」と「法的対応」の観点から非常に大きな意味を持ちます。特に、慰謝料請求や離婚を考える場合には「不貞行為」の事実を証明する証拠が求められます。配偶者や浮気相手との話し合いにおいても、確かな証拠があることで有利になります。
不貞行為とは
不貞行為とは「結婚しているにもかかわらず、自由な意思に基づいて、配偶者以外の人と性的関係を持つ行為」を指します。この行為は倫理的にも法律的にも問題視されており、離婚事由にも該当します。
キスや体を触ることは、感情的には「配偶者への裏切り」として捉えられますが、不貞行為には含まれません。また、強制されて肉体関係を持った場合には「自由な意思に基づいて」という部分に反するため、不貞行為ではないと判断される可能性が高くなります。
不貞行為の証拠が必要な理由
証拠があることで、配偶者や浮気相手との話し合いや裁判の場を有利に進めることができます。証拠があることで、配偶者や不倫相手が言い逃れできなくなります。双方が不倫の事実を確認するところから、話し合いで解決できる可能性が生まれます。
民法770条には、離婚事由の一つとして「配偶者の不貞行為」が定められています。これを理由に離婚を求める場合には、請求する側が裁判所で不貞行為の事実を立証する必要があります。
また、配偶者の不倫によって精神的苦痛を負った場合には、民法709条にもとづいて、配偶者や不倫相手に慰謝料を請求することができます。その際、不貞行為が行われていた期間や頻度、内容によって慰謝料の金額が変わるため、証拠の質や量が重要になります。
証拠を取るための行動を起こさないまま時間が経過すると、証拠が失われる恐れがあります。リスクを回避するためにも、早い段階で証拠収集を検討することが大切です。
不倫の証拠の種類
裁判でも採用されやすい直接的な証拠や、単体では厳しい間接的な証拠があります。複数の種類を組み合わせることで、より有力な証拠と認められやすくなります。ここでは、一般的な証拠についてご紹介します。
写真・動画
写真や動画は視覚的でわかりやすく、配偶者や浮気相手の行動を客観的に証明することができます。
不倫の証拠について明確な条件が定められているわけではありませんが、「配偶者と第三者が肉体関係を持ったこと」がはっきりとわかるもの、または推測できるものが有力です。
性行為や裸のツーショット写真は不貞行為の証拠としては強力ですが、入手が非常に難しいものです。
そのため、「肉体関係にあると推測できる」写真を複数そろえると効果的です。ラブホテルに二人で出入りする場面や、自宅や旅館などに宿泊したと判断できる場面が写っていることが、一つの目安になります。例えば、ラブホテルに入る場面と出る場面の両方を撮影することで、不貞行為が行われた可能性が高いと認められやすくなります。
証拠写真で大切なのは、配偶者や不倫相手の顔が判別できることです。ぼやけていたり、遠すぎて人物が特定できない場合には、証拠としての価値が低くなります。
場所が特定できることも重要です。実際はホテルに入る場面であっても、背景がわからなければ「単に一緒に歩いていただけ」と言い逃れすることができてしまいます。
撮影日時も、証拠写真として大切な要素です。撮影をする際は設定時刻を確認しましょう。
相手の家などに入る時刻と出る時刻が揃うことで、どのくらい滞在していたのかを示すこともできます。
改ざんがないことも重要です。証拠を捏造したことが発覚すると、請求が認められないばかりか犯罪行為とされる恐れもあります。
裁判などで証拠として提出する場合には、改ざん疑惑を避けるために元データの提出が求められることもあります。
メール・SNS (LINE・Facebookなど)
メールやLINEのトーク履歴が不貞行為の証拠として認められるためには、「好きだよ」「会いたい」といった恋愛関係を匂わせる会話だけでなく、「肉体関係があったこと」を合理的に推測できる内容である必要があります。
まずは、「性的なやり取り」です。肉体関係を匂わせる発言や、行為そのものを示唆するメッセージが挙げられます。例えば「昨日のセックスは最高だった」といった、二人が肉体関係にあることを直接示すやり取りです。
次に、「あのラブホテル良かった、また行こうね」などの性的な目的が推測される内容です。旅行先で同じ部屋に宿泊したとわかるやり取りも、肉体関係にあると判断される可能性が高くなります。
また、LINE内で不倫相手との親密な写真や関係性を示す具体的な証拠が共有されている場合があります。なかでも、ラブホテルでのツーショット写真や性的な内容の画像・動画が送信されている場合には、より強い証拠となります。単体では弱い証拠であっても、写真とトーク内容を結びつけることで証拠能力が高まります。
裁判では「継続的かつ肉体的な関係」が不貞行為とみなされる傾向にあります。「付き合ってもう1年だね」のようなやり取りがあれば、保存しておきましょう。
LINEのトーク履歴は、時間をおくと削除される可能性があります。証拠として残すには、自分のスマホやカメラで写真・動画を撮る方法が簡単です。その際、トーク履歴が改ざんされていないことを示すため、スクロールしながらトーク画面全体を録画する方法があります。動画だと編集が難しいため、証拠としての信頼性が高まります。
さらに、トークの相手が誰なのかを示す必要があります。LINEの表示名だけでなく、電話番号やプロフィール、会話内容から相手を特定できる要素を記録しておくことが重要です。
録音データ
ボイスレコーダーやスマホを利用した音声データの場合も、肉体関係を示す具体的な発言や言動を証明することが重要です。たとえば、性行為の場面、性的関係にあると推測できる会話内容が証拠となります。
また、配偶者や不倫相手との話し合いの場において、不倫を認める明確で具体的な発言を録音することができれば、それも証拠の一つとなります。ただし、誰が話しているのか特定が難しいと証拠能力が弱くなることに注意が必要です。
領収書・クレジットカード利用明細
領収書やクレジットカードの利用明細は、他の証拠と組み合わせることで不倫の証拠となる可能性があります。例えば、不倫相手との写真や、LINEに肉体関係を推測させるやり取りがあった場合、疑わしい日時にラブホテルの利用明細があれば、そこでの行動を主張することができます。さらに、定期的に同じ場所を利用している場合には、特定の相手と利用していると推測され、関係が継続している証拠となる可能性が高まります。
スマホ・GPS発信機を利用した位置情報
スマホの位置情報サービスやGPS発信機を利用することができれば、ラブホテルや浮気相手の家を訪れたことや、その際の滞在時間を把握することができます。
位置情報は不倫の証拠とは認められにくいと思われますが、写真や領収書などの証拠の裏付けにできる可能性があります。また、位置情報を繰り返し取得することでよく訪れる場所がわかり、ほかの証拠を得るための手がかりにすることができます。
証言
まずは、配偶者や不倫相手から不貞行為の証言が得られるケースがあります。証拠となるには、不倫について明確かつ自発的に認めていることが大切です。
音声や書面で詳しい内容を残すことができている場合には、より信頼性が増します。後で「あのときは動揺して認めてしまった」などと撤回される可能性があるため、その他の客観的証拠があるとより安心です。
次に、不倫の現場を目撃した人や、不倫関係を知る第三者の証言があります。探偵による調査報告は、これに当たります。この場合、具体的な日時・場所・状況が含まれていること、証言者が中立的な立場であることで、有効性が高くなります。
探偵事務所の報告書
探偵事務所による浮気調査では、調査で得た情報をもとに「調査結果報告書」が作成されます。
調査結果報告書とは、調査期間中の調査対象者の行動、調査で判明した情報、写真などが記載されたもので、浮気の証拠となる資料です。対象者の行動が時系列に記録され、そのときに撮影された写真が添付されています。
報告書の内容は具体的で客観的な記録であり、そこに不貞が推測される事実が含まれていれば「不貞行為があった」と認められる根拠となります。
性行為中の写真や動画のような直接的証拠があればかなり有利ですが、入手は相当難しく、違法な手段を取らざるを得ない可能性が高いものです。違法と判断されると、証拠として認められない恐れがあります。
間接的証拠であっても、配偶者と不倫相手がホテルや自宅に長時間滞在した記録と写真を詳細にまとめることで、「不貞行為があったと推認できる」と判断されやすい証拠になります。現実的で、信頼性が高い証拠の入手方法と言えるでしょう。
離婚や慰謝料請求の話し合いにおいても、報告書の結果をもとに相手を説得しやすくなります。特に、示談で解決したい場合には、明確で具体的な証拠が有利に働きます。
証拠を収集する際の注意点
証拠収集の際は、プライベートな情報を扱うことになるため、慎重な対応が求められます。感情に流されて無理な行動を取ると、トラブルに発展する可能性があります。以下のポイントを踏まえつつ、効果的な証拠集めを行いましょう。
違法行為に注意
証拠収集の際には、プライバシーの侵害や違法行為に注意する必要があります。違法な手段で得た情報は法廷で無効とされるだけでなく、法的なトラブルを引き起こすリスクがあります。
例えば、配偶者のスマホなどのパスワードを不正に入手・利用すると、不正アクセス禁止法により処罰の対象となってしまう恐れがあります。
写真や動画の撮影は、盗撮や不法侵入などに注意し、公共の場での撮影に留めるのが安全です。
GPSを利用する際も、お互いの許可のもと位置情報を共有している場合は問題ありませんが、無断で使用した場合はストーカー規制法に触れる可能性があります。
たとえ証拠があったとしても、これらの行為が原因で不利な立場となる可能性があることを踏まえ、合法的な手段での証拠収集を心掛けることが重要です。必要であれば、弁護士などの専門家と相談しながら進めることをおすすめします。
データの捏造や加工をしない
不倫の証拠が見つからない場合や弱い証拠しかつかめなかった場合でも、データの捏造や加工をするのは危険です。自分に有利な形に情報を改ざんしてしまうと、証拠として認められないばかりか、相手から訴えられてしまう可能性もあります。
データの捏造は倫理的な問題も含んでおり、自分自身を苦しめる結果に繋がる可能性があります。真実を把握し、それにもとづいて行動を起こすことが、最終的な解決への近道となるでしょう。
証拠が捨てられないように管理
不倫の証拠が入手できたら、管理方法を検討する必要があります。
デジタルデータの場合は、パスワード付きのZIPファイルや暗号化ソフトで保護します。パスワードは他人に推測されにくいものを選び、どこかにメモする場合は暗号的なヒントにしましょう。ファイル名はわかりやすいものを避けて、無関係そうな名前を設定します。
GoogleドライブやDropbox、OneDriveなどのクラウドストレージを利用する際は、二要素認証を有効にすることで、セキュリティを強化することができます。家族が使わない端末やブラウザでログインし、ログアウトも忘れずに行いましょう。
USBメモリやSDカードにデータを保存する場合は、配偶者や他の家族が触らない隠し場所を選びます。USB自体に「仕事用」などと偽装ラベルを貼り、バッグに入れておく方法もあります。こまめに隠し場所を変えると、より効果的です。
証拠を保管する際は、データが消えるリスクに備えてコピーを取っておくことをおすすめします。また、配偶者が探っている可能性を踏まえて定期的に確認を行い、必要であれば隠し場所を変更しましょう。
まとめ
不倫の問題は非常に複雑で、感情的にも大きな負担となることが多いものです。未来を考え、不利な立場に陥らないように、適切な証拠を持つことが大切です。
集める証拠は多岐にわたりますが、有効な証拠があれば十分です。正しい方法で証拠を収集し、その後の対応に備えましょう。
探偵事務所では、専門技術を用いて証拠収集し、客観的で証拠能力の高い資料を作成することができます。ぜひ探偵事務所への相談をご検討ください。