目次
はじめに
「もしかして、あの人…?」
身近な人物からの視線や、偶然を装ったような接触に違和感を覚えたことはありませんか?
ストーカー被害は決して特別なケースではなく、誰にでも起こりうる社会問題の一つです。
近年では、SNSやスマートフォンの普及により個人情報が思わぬ形で漏れ、第三者によって悪用されるケースが増えています。
初期段階では「気のせいかな」と見過ごされがちですが、放置すれば深刻な事態を招くこともあるため、ストーカー被害は早期に対策することが大切です。
20代から40代の女性を中心に、当探偵事務所にも相談が寄せられています。
本記事では、探偵事務所としてストーカーに関する相談を受けてきた視点から、効果的なストーカー対策や被害を受けた際に取るべき行動、そして法的なサポートの流れまでをわかりやすく解説します。
1. ストーカー行為の実態と被害例
まず、ストーカー行為にはどのようなものがあるのか、代表的なケースを挙げてご紹介します。
- つきまとい・待ち伏せ・押しかけ・うろつき
被害者の自宅や勤務先周辺に現れる、通勤・通学路などで待ち伏せをするなど、被害者の生活圏に繰り返し現れることで、精神的なプレッシャーをかけてくる行為です。
加害者本人は「たまたま通りかかっただけ」と言い逃れる場合が多いです。
- 行動を監視していると思わせる言動
「今日も帰りが遅かったね」のような発言やメッセージで、行動を把握していることを仄めかしたり、SNSで「見てたよ」と投稿するなど、常に監視されているような印象を与える行為です。
- GPS機器などを取り付ける、位置情報を取得する
相手の車や持ち物に無断でGPS機器を設置する、スマートフォンに追跡アプリを仕込むなどの行為です。また、それらを用いて相手の位置情報を継続的に追跡・監視します。
- 面会・交際などの要求
拒否されているにも関わらず、一方的に「会いたい」「やり直したい」などの連絡を執拗に行い、断っても繰り返し接触を図る行為です。
- 著しく粗野または乱暴な言動
大声で怒鳴る、脅迫的な言葉を投げつける、家の前で何度もクラクションを鳴らすなど、被害者に恐怖を与えるような振る舞いです。
- 無言電話や過剰なメッセージ送信
無言電話を何度も繰り返したり、拒否しても別の番号での電話、SNS・メール・手紙などの手段でしつこく連絡するなどの行為です。
- 汚物などの送付
嫌がらせの一環として、不快な物(汚物、動物の死骸など)を自宅や職場に送りつける行為です。
- 名誉を傷つける
SNSや掲示板などで虚偽の情報を流したり、被害者を貶めるような発言を伝えるなど、相手の社会的評価を損なう行為です。
- 性的羞恥心の侵害
性的な言葉をかける、わいせつな写真を送りつけたりSNSに投稿するなど、相手の性的羞恥心を害する行為です。
このように、ストーカー行為はさまざまな形で現れますが、共通して言えるのは「本人が意図していない接触や関与が、継続的かつ執拗に行われること」によって、被害者の平穏な生活が脅かされるという点です。
直接的な暴力ではなく「偶然のように見える」ケースもあるため、周囲に伝わりにくいこともありますが、被害者にとっては強い精神的苦痛となり、さらに身体に危険が及ぶような犯罪にエスカレートする恐れもあります。
上記のような行為の多くは、法律上も「ストーカー行為」として明確に禁止されています。次に、その法的な定義と対処の流れについて解説します。
2. ストーカー規制法と法的対処の流れ
ストーカー規制法とは?
2000年に施行された「ストーカー行為等の規制等に関する法律(通称:ストーカー規制法)」は、ストーカー行為を「特定の相手に対して、執拗に付きまとうなどして、その平穏な生活を脅かす行為」として定義し、被害から人々を守るために作られた法的枠組みです。
令和3年の法改正では、GPS機器を用いた追跡やその設置行為なども明確に規制対象となり、より広範な監視行為への法的対応が可能になりました。
現在、以下のような行為が「ストーカー規制法の規制対象行為」として明確に定義されています。
- つきまとい、待ち伏せ、押しかけ、うろつき行為
- 監視していると告げる、またはその状態に置く行為
- 面会、交際などの要求
- 著しく粗野または乱暴な言動
- 無言電話、過剰な連絡行為(メール・SNSなどを含む)
- 汚物などの送付
- 名誉を傷つける発言や誹謗中傷
- 性的羞恥心を与えるような発言や行動
- 無承諾でのGPS機器などの取り付け、位置情報の取得
これらの行為が継続して繰り返された場合、警察は「警告」や「禁止命令」を出すことができます。
また、ストーカー行為に対しては、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」、警察からの禁止命令などに違反してつきまとい等をした場合は、「2年以下の懲役又は200万円以下の罰金」が科されます。
警察への相談の流れ
- 被害内容を整理して相談窓口へ
まずは、最寄りの警察署や生活安全課に相談しましょう。
警察相談電話「#9110」は、電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながる電話番号です。 - 事情聴取・記録の作成
警察官が被害の内容を確認し、記録に残します。 - 必要に応じた「警告」または「禁止命令」
相手に対し、接触禁止などの指示が出されます。 - 命令違反時の刑事罰の適用
違反した場合には、刑事手続きに移行されます。
被害の深刻さを警察に正確に認識してもらうためには、写真などの「具体的かつ客観的な証拠」が非常に重要です。
こうした証拠は、警察の対応を促すだけでなく、自分自身でも被害の全体像や加害者の行動を把握する助けになります。
そのため、日頃から被害の記録、証拠の保存などの対策を早めに始めることをおすすめします。
3. 効果的なストーカー対策とは
被害が疑わしい場合、まずはご自身の安全を守るために、自分でできる対策を取ることが大切です。
そして、被害が深刻化する前に専門機関に早めに相談することで、予防や解決につながります。
しかし、ストーカー被害は目に見える形での証拠がなければ、警察も積極的に動きにくいという現実があります。
そのような状況でも、探偵事務所では証拠の収集や状況の整理を通じて、問題解決を後押しするさまざまな支援を行っています。
以下に、「自分でできるストーカー対策」と「探偵事務所が提供できるサポート」についてご紹介します。
日常生活でできるセルフ対策
- SNSの設定を見直す
ストーカーに情報を与えないために、アカウントの公開範囲の設定を変更したり、位置情報の自動付与をオフにします。フォロワーや友達リストを定期的に見直し、不審なアカウントをブロック・削除することも有効です。 - 通勤・通学ルートを変える
毎日同じルートを使わず、時間や道順をずらす。ストーカーに行動パターンを読まれにくくなります。夜間の外出が必要な場合には明るく人通りの多い道を選び、可能であれば誰かと一緒に行動すると、より安全です。 - 安全な避難場所の確保
自宅や職場がストーカーに監視されている可能性がある場合は、信頼できる友人や家族の家を避難場所とすることで安全性を高めることができます。事前に相談し、避難先が確保できるよう調整する必要があります。 - 防犯グッズの活用
防犯ブザーや録音機器、持ち歩ける小型カメラなどは、万が一の時に身を守り、証拠を残すために役立ちます。GPSを利用して、家族や友人と位置情報を共有する方法もあります。 - 信頼できる人に相談する
被害を1人で抱え込まないことが大切です。家族や友人、職場の上司など、信頼できる人に状況を伝えておくことで、万が一の際に助けを得やすくなります。 - 被害記録を残す
日付・時間・場所・行為内容を詳しく記した日記や、録音・録画を行っておくと、後に証拠として非常に有効になります。
探偵事務所が提供する支援
- 行動パターンの記録
張り込み・尾行により、加害者の出没時間・場所・頻度を調査し、警察や弁護士に提出可能な証拠として整理します。 - 映像・写真での証拠収集
被害者の生活範囲において、監視カメラや写真撮影を通じて視覚的な証拠を記録します。 - 調査報告書の作成
警察や弁護士への提出を想定した詳細な報告書を作成します。 - 加害者の特定・身元調査
加害者が誰なのか分からないケースでは、尾行・聞き込みなどにより、正確な身元を明らかにします。
また、収集した証拠をもとに法的対応が必要な場合には、弁護士と連携し、スムーズに法的手続きを進められるようなサポートが得られる場合もあります。
保護命令の申立てや刑事告訴など、被害の深刻度に応じた専門的な対応を進める際にも、適切な助言を受けながら進めることが可能となります。
4. 探偵事務所への相談が有効な理由
「証拠がないと警察が動いてくれない」── これは、多くの被害者が直面する現実です。
探偵は、警察や弁護士が動けるようにするための「橋渡し」の役割を果たします。
特に以下の点で、大きなメリットがあります。
- 専門的な調査力:長年の実績とノウハウを活かし、警察が動きやすいような証拠を収集できます。
- 客観的で精度の高い証拠の収集
写真や詳細な記録をもとに作成した調査報告書により、状況を正確に伝えることができます。 - 第三者としての中立性
冷静かつ客観的な視点で状況を判断し、適切な対応策を提案します。 - 調査の合法性と専門性
法律に則った正当な手段で証拠を収集するため、違法行為に該当することはありません。 - 匿名・秘密厳守での相談
誰にも知られずに相談できる環境が整っており、プライバシーを確保した支援が可能です。
5. 相談前に準備すべきこと
探偵事務所への相談時には、以下のような準備をしておくと、調査やアドバイスがスムーズになります。
- 被害の記録を整理する
いつ、どこで、どんなことがあったのかを簡潔にまとめたメモがあることで、状況が把握しやすくなります。 - 証拠になりそうなものを保管する
たとえばメールやSNSの画面キャプチャ、手紙、録音、写真など、少しでも証拠になりそうなものを保存しておきましょう。 - 相談内容を整理しておく
何に困っていて、どうしてほしいのかを自分の中で整理しておくことで、的確なアドバイスを受けやすくなります。 - 相手の特徴や関係性のメモ
加害者の氏名・住所・勤務先・関係性など、わかる範囲でまとめておくと調査に役立ちます。
ただし、自分の安全を最優先にし、無理に証拠を取ろうとしないことが重要です。
また、身の危険を感じたときには、早期から警察など公的機関の窓口を利用することも大切です。
各相談窓口は、警察庁の「ストーカー被害防止のためのポータルサイト」から確認できます。
▶︎ 警察庁|ストーカー相談窓口一覧
6. よくある質問(FAQ)
Q1. ストーカーかどうか判断がつきません。相談だけでも可能ですか?
- 「気のせいかもしれない」と感じていても、客観的な視点で状況を確認することが大切です。
当事務所ではストーカー行為に該当するかどうかを丁寧にヒアリングし、必要であれば調査を提案いたします。
調査内容やお見積もりにご納得いただいた場合に限りご契約となりますので、ご安心ください。
Q2. 警察にはすでに相談しましたが、動いてもらえませんでした。それでも調査は可能ですか?
- はい、可能です。
当事務所では、被害実態を証明するための映像・写真・行動記録などの証拠を収集し、警察や弁護士に提出できる報告書としてまとめます。
Q3. 探偵に依頼する場合、どれくらいの費用がかかりますか?
- 調査の内容や期間によって異なりますが、初回の無料相談で概算費用を提示する探偵事務所が多いです。
まずは見積もりを取り、納得したうえで依頼することが大切です。
Q4. 依頼や相談の内容が相手に知られることはありませんか?
- 調査では対象者に接触することなく、気づかれないよう細心の注意を払って進めます。
また、守秘義務を厳守し、お客様の個人情報やご相談内容は厳重に管理しております。
匿名でのご相談も可能ですので、安心してご連絡ください。
さいごに・ご相談の案内
ストーカー被害は、「気のせいかもしれない」と思っているうちに深刻化していくことが少なくありません。
一人で悩まず、ご自分の感覚を信じて早めに相談、対処することが大切です。
当探偵事務所では、ご相談を無料で承っており、匿名での相談も可能です。
丁寧にヒアリングを行い、状況に応じた最適な対策をご提案いたします。
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